清掃・洗浄






私たちの作業では、現着していきなり消毒剤を散布、噴霧することはありません。測定器による 検査 を行い、次は掃除です。
ハウスクリーニング屋さん、清掃業者さんなどの美掃業者とは違います。美化することが目的ではなく消毒効果を最大限高めるための清掃と洗浄作業です。
清 掃
注意すべきは細かな粉状物質による塵埃感染を避けなければなりません。
細菌・ウィルスは塵埃と共に舞い上げられ、人が吸い込み呼吸器感染を引き起こすこともあるからです。二次感染になりかねません。
罹患者の吐瀉物が乾燥し風などで舞い上がりそれを吸い込んだ方達が発症に至ったということでした。
この記事に接した時に感染経路の把握から清掃・洗浄・消毒方法、全てを考え直すきっかけとなりました。
弊社はこの稀なことにも目を向け対処しなければならないと考えました。
問題点
多くの掃除機はウィルス対応ではありませんので排気部分から吸い取ったウィルスを再び外部に撒き散らす可能性があります。
消毒・防疫業者が二次感染を起こしてはいけないのです。
弊社の技術・強み・知見
column フィルター 対策
微生物制御(物理的制御)
High Efficiency Particulate Air Filter(0.3 µmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率)を備えた掃除機を使用しております。 細菌・ウィルスを撒き散らさないようにとの配慮です。店舗によっては商品に消毒剤(液体)を使えない場合もあります。その際にこの掃除機が活躍します。
呼気により排出され落下したウィルスは単体ということはないと考えています。飛沫は唾液(水分)を含み、落下したものはホコリや花粉などの塵埃とともに吸引されますのでこのフィルターの捕集率でもかなりの効果があると考えています。
数字上の理屈ですがウィルス単体ではこの0.3µmのフィルターでは捕集できません。
花粉:直径30~40μm > 黄砂:約4μm > PM2.5:2.5μm以下 > ウイルス飛沫(咳、くしゃみなど水分有):約2μm > ウイルス(ウイルス核):約0.1μm(100nm)
洗 浄
人が集まる空間は壁、床、机など全てのものから微生物の痕跡を確認することができます。 有機物の多い状態は消毒効果を半減させます。消毒前の洗浄作業でより消毒効果を高めることが必要です。
厄介なのは水に馴染まない疎水性物質である油脂性物質です。
漏出して室内などに付着する有機物としては血液、体液成分、分泌物、喀痰、糞便、膿、吐物があります。医療関連施設は測定を行うとかなりの数値を確認できます(弊社の経験上)
弊社が行う洗浄の目的とするところは、汚染物質・微生物の除去です。

現地調査で述べた酵素サイクリング法による清浄度の確認で汚れ、微生物の痕跡の多い所を数値で把握し、効率よく洗浄致します。
微生物の細胞膜はアデノシン三リン酸をエネルギーにして栄養を細胞に取り込み排泄も行います。
すべての動植物、および微生物の細胞内に存在するエネルギー分子ですから速やかに確実に有機物を検知できるわけです。
私たちはこのように数値化(見える化)を行い微生物汚染、微生物の増殖をいち早く検出し洗浄作業に入ります。
※弊社で使っているこの機器、測定法は個別のウィルスを検出をするものでは有りませんが手指、飛沫からの感染拡大に繋がる汚染物質の除去が成されたかの判定評価ができます。
ウイルスの力価(ウイルス価 viral titer)pfuが低下するとRLUも下がりますので評価に用いることができるということです。
弊社の技術・強み・知見
column 洗浄剤
微生物制御(化学的制御)
下記は自社製造の2種類の洗浄剤「Kクリーン」です。
- N200 有機物分解洗浄剤
- P200 油脂分解洗浄剤
※ 弊社業務用に製造致しており非売品です。
※ 新型コロナウィルスCOVID-19は、「Kクリーン」N200有機物洗浄剤・P200油脂分解洗浄剤どちらでもウィルスの膜(エンベロープ)を溶かし不活化できると考えています。
消毒剤というものは皆さんが思っている以上に危険なものですのでなるべく使用量が少なく済むようにとの配慮から洗浄剤の様々な試験を重ねて参りました。
今では自社製造のKクリーンが洗浄効果を発揮し消毒剤の使用量を大幅に減らすことができました。
金融機関はコンピューターなどの精密機器が多いのでKクリーン P200を使います。防錆効果も認められております。
他の事業体は、N200の汚れへの浸透、剥離効果により有機物を速やかに分解することに重点を置き使用致しております。
詳細は割愛させて頂きますが洗浄作業の工程は、このKクリーンの洗浄工程1の他にもう一つの洗浄工程2が必須となっております。
清掃・洗浄作業料金はこちらから 料金
汚れの分類
※ 表は横スクロールができます。粒子汚れ | 有機汚れ | 無機汚れ | 例 |
---|---|---|---|
○ | 大気汚染物質、ホコリ、塵埃 | ||
○ | バクテリア、藻類 | ||
○ | 切削油、グリース | ||
○ | 接着剤、ワックス | ||
○ | ○ | 塗料、インク | |
○ | 錆、酸化膜 | ||
○ | ○ | ○ | 人体の分泌物(汗、指紋など) |
工業用水系洗浄剤の主な用途
※ 表は横スクロールができます。種類 | 状態 | pH | 用途 |
---|---|---|---|
酸性洗浄剤 | 強酸性 弱酸性 | 1~3 3~6 | 酸化膜除去、金属粉除去、酸化物除去、タイル・ガラス・セラミックの洗浄、殺菌、消毒 |
中性洗浄剤 | 中性 | 6~8 | 脱脂、非鉄金属洗浄(マグネシウム除く)、ガラス・レンズの洗浄 |
アルカリ 性洗浄剤 | 弱アルカリ性 強アルカリ | 8~11 11~14 | 脱脂、非鉄金属洗浄、鉄・マグネシウムの洗浄、非鉄酸化物除去、除錆、殺菌、除菌 |
弊社の技術・強み・知見
column ノロの活性期間が全然違っていた・・!
それこそ事業を始めた頃、20年と少し前は、まだノロウィルスと言う言葉もありませんでした。ウィルスは呼気から出て床に落下した後、数時間で感染力がなくなるといわれていました。今でも多くのウィルスは床に落ちると2時間位で不活化するとまでいわれています。
そうなると前述の消毒2~3週間後のノロウィルス集団発生事例はどう説明されるのでしょうか。人の寿命に個体差があるように、こうだと決めつけることはやめたほうが良いようです。
床に落ちた唾液が完全に乾燥するまでに二日間を要します。無生物であるウィルスもこの僅かな水分で活性期間が長くなります。細菌の生存期間も同様です。
弊社の技術・強み・知見
column 感染性胃腸炎・・死者数に驚愕・・
厚労省のHPから抜粋しPDFにしております。御覧下さい。
感染性胃腸炎⇒ 感染性胃腸炎 PDF
弊社の作業員が神経質になるのはこのような理由からです。感染症現場はどれも侮ることはできません。
弊社の技術・強み・知見
column 終息宣言から学ぶ
パンデミック終息宣言の発出はWHO(World Health Organization)が行います。
最後の患者が陰性になったのを確認してから最大潜伏期間の2倍の日数の間に新しい感染者が出ないことを条件に行われます。 安全を確実なものにするということは、これほどに慎重なのです。
寿命、活性期間を鵜呑みにしてはいけません。感染症対策に必要なことは慎重さです。
一定期間内で一定の場所で発生した感染が通常よりも高い状態のこと。outbreak <
※弊社では言葉の誤解を避けるために院内、老人福祉施設などの限られた域で使用。
仕事上こちらが多い。
特定地域で感染症が恒常的に発生。Endemic(地域性流行、風土病、地方病) <
ある地域ではじめの感染域よりも爆発的に増加。Epidemic(流行) <
更に拡大し世界規模に。Pandemic(世界的流行)